好転反応とは
整体院や接骨院、エステサロンなどで施術を受けると、当日や翌日に体がだるくなったり、痛みを感じたりすることがあります。その原因は、もしかすると好転反応かもしれません。好転反応とはどのようなもので、どうして起こってしまうのでしょうか。
今回は好転反応の原因や揉み返しとの違い、好転反応の種類や症状、対処法を紹介します。今まさに好転反応と思われる症状を感じている方も、これから整体院・整骨院・エステサロンなどで施術を受ける予定の方も、ぜひご覧ください
目次
①好転反応とは
②好転反応の種類と症状
- 過敏反応
- 弛緩反応
- 排泄反応
- 回復反応
③好転反応が出た時の対処法
④まとめ
好転反応とは?
好転反応とは、マッサージなどの施術を受けた後、体が良いバランスになじむまでに過剰な反応があることをいいます。好転反応の症状は施術箇所や人によって様々ありますが、だるさや眠気、下痢や発汗、かゆみや発熱や痛みなどがあります。
好転反応の原因
好転反応が起きるのは、施術を受けて体が正常な状態に戻ろうとする過程で、滞った血流が改善し、老廃物や疲労物質が一気に排出されて体に急激な変化が起こるからです。体のバランスが崩れている場合、一部位のバランスを正常に戻すことで、他の部位のバランスに一時的な影響が出てしまうこともあります。
例えば、むくみが起きている場合、血行が悪くなり老廃物が溜まっている状態です。施術を受けて血行を促進すると老廃物が排出されやすくなってむくみが解消されますが、その際に滞っていた血液が一気に流れて体に変化が起き、不調を感じてしまいます。また、老廃物は腎臓や肝臓の働きによって体外に排出されますが、一時的に過剰に働かなくてはならないため、負担がかかって不調を引き起こしてしまうこともあります。
揉み返しとの違い
好転反応と間違えやすいものに揉み返しがあります。症状にはっきりとした違いがあるため、施術後に症状が出たら、どちらなのか見極めましょう。
好転反応の場合、施術を受けた箇所が強い痛みを感じることはありません。軽い痛みを感じた場合でも、数日で改善します。また、施術箇所のかゆみ、全身の倦怠感や眠気、発熱などの症状が起きることも多いですが、安静にしていれば次第に落ち着いていきます。
一方、揉み返しの場合は、施術を受けた箇所が強い痛みを感じます。筋繊維がダメージを受けることが揉み返しの原因ですから、数日経っても痛みが続くことも多いです。
好転反応の4つの種類と症状
好転反応には4つの種類があり、それぞれ症状が異なります。
過敏反応
過敏反応は、血行が改善されて施術を受けた箇所に一時的に血液が集まったり、神経が正常に働いて敏感になったりして起きる反応です。施術箇所に痛みやかゆみ、炎症などの症状が出ます。入浴や運動で急激に血行がよくなった際、かゆみを感じるのと同じ仕組みです。首の凝りを改善する施術を受けた場合は、頭痛が出ることもあります。
弛緩反応
弛緩反応は、緊張状態にあった筋肉がほぐれることで起きる反応です。固くなっていた筋肉がほぐれると、血液やリンパの流れが改善し、副交感神経が刺激されてリラックスした状態になり、だるさや眠気を感じます。
また、溜まっていた老廃物や毒素を排出する際、臓器が対応しきれないことも症状が出てしまう原因です。人によっては発熱してしまうこともあります。
排泄反応
排泄反応は、施術を受けて血液・リンパの流れが良くなることで、体内に滞っていた老廃物や毒素を体が排出されて起きる反応です。排尿や排便の量や色、臭いに変化が起きたり、下痢になってしまうこともあります。
人によっては、ニキビや吹き出物、湿疹が出ることもあるでしょう。これは、皮膚から老廃物や毒素を排出しようとする働きによるものです。
回復反応
回復反応は、施術箇所の血流やリンパの流れが改善され、体内に滞っていた汚れた血液や老廃物が一気に流れることで起きる反応です。発熱や吐き気、だるさ、腹痛などの症状が出ます。また、女性の場合は悪血(おけつ)が出ることもあります。
好転反応が出た時の対処法
好転反応が出た場合は、基本的には水分をしっかり取り、安静にしましょう。血行を促進すると老廃物が流れやすくなるため、体を温めることも効果的です。
過敏反応で痛みやかゆみが出た場合は、湿布などを使うことで軽減されます。また、弛緩反応があった場合は、しっかり睡眠を取りましょう。ウォーキングなど軽い負荷の運動で、症状が改善することもあります。排泄反応で下痢症状が出ている方は、脱水症状にならないようスポーツドリンクで水分補給をすると良いでしょう。
ただし、数日経っても好転反応と思われる症状が改善されない場合や悪化している場合は、速やかに医療機関を受診するようにしてください。
まとめ
- 好転反応が起きる仕組みや揉み返しの違い
- 好転反応の4つの種類や症状
- 好転反応が出た場合の対処法
を紹介しました。
好転反応は施術を受けて体が正常に戻る過程で、体にさまざまな不調が起きるものです。数日すると落ち着いてきますが、症状が出ている間は無理をせず、水分をしっかり摂ること、体を温めることを心がけましょう。
ただし、解説したように数日経っても症状が改善しない場合や悪化している場合は、好転反応以外の原因で不調が起きている可能性がありますので、できるだけ早く医療機関を受診して、医師の判断を仰ぐようにしてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。また次の投稿でお会いしましょう。
コメント